アイスランドの本(右のリストにリンクがあります!)を読んでくださった皆様、追加のレポートです。
2019年8月にアイスランドで流氷の美しさに魅せられてから、日本国内でも見られないのかなと思って、調べていました。
冬の知床で「ガリンコ号」「オーロラ号」といった砕氷船に乗れるツアーがあることは前から知っていたけど、マイナス18度!などと聞いてずっとビビってしまった…でも、流氷を見るには、これは思い切って行ってみるしかありません。
私は自分で旅程を組むのも好きだけど、パッケージツアーも賢く使い分けたいほうです。ツアーで出かけるときはクラブツーリズムをよく使います。自分自身オバサンで、参加者の年齢層が比較的高いから合っているのかもしれないけど、私が行きたい比較的秘境っぽい場所へのツアーも多いし、行程に無理がないものが多いし、至れり尽くせりの割にお値段お手頃、ということで気に入っています。
冬の北海道、しかも札幌や函館ではなく道東なので車がないと移動がすごく難しい上に、数十センチの積雪の上をまさかペーパードライバーの私が走れるわけもなく、今回はツアー一択となりました。
パンフレットをぱらぱらと見ていたら、私がアイスランドの「ダイヤモンドビーチ」で見たような美しい氷の画像がたくさん紹介されているツアーがあるじゃないですか!「ジュエリーアイス」が見られる大津海岸という場所らしいです。さっそく、そのツアーを申し込んだのが去年の秋。
『海の宝石・神秘のジュエリーアイスと夜空を舞う冬花火 オホーツク海の流氷 冬の絶景⑩紀行2日間』ってツアーです。(このツアーは2月で終わりなので、リンクは張らずにおきますね)
目玉は「ジュエリーアイス」と砕氷船ですが、自然現象なので見られるかどうかは行ってみないとわかりません。
結果どうだったかというと!?
ジュエリーアイスは、夜明け頃に見に行くのが氷の量も多いし朝焼けが映って美しいといいます。私たちが付いたのはお昼すぎの遅めの時間でしたが、氷がたくさん残っていてラッキーでした。ちょうど大寒波が通り過ぎた後の晴れの日だったので、氷がたくさんできて、たくさん流れてきていました。(地元の人に言わせると「0度前後のあったかい一日」、だそうです)
アイスランドの「ダイヤモンドビーチ」の氷は、内陸部の山の上でできた氷が徐々に流れ降りてきたもの、「ジュエリーアイス」は十勝川の河口で淡水が冷えて固まったものなので、両方とも真水だから透明度が高いのです。(※このあとお話しする、海氷が流れてきた「流氷」とは構造が違うんですね)
ジュエリーアイスは板氷なので、私が行ったときは分厚い板ガラスがたくさん並んでいるような感じでしたが、夜明け頃に大量に流れ着いてぶつかりあった氷は砕かれて丸くなっていたりもするようです。どっちにしても、光を受けてどんな宝石よりも美しく輝いていました。
さて、もう一つの目玉は砕氷船「オーロラ号」に乗って、流氷を砕きながら氷の海をクルーズ!…でも今年はオホーツクの流氷はまだ接岸していないので、砕氷船ではなく遊覧船となったオーロラ号で、湾内を回っただけでした…。
それ以外に、意外に良かったのは、厚く氷が張った阿寒湖の氷上で行われる冬花火。私のように、九州出身で大人になってからもずっと東京という者には、外国に出かけるくらいの驚きがあって本当に素敵な体験でした。マイナス10度以下、ずっと降り続ける雪の中、まだ誰も踏んでいない雪をザクザクと踏みしめて、外のお店に出かけただけでも大冒険の気分。
冬の北海道って、寒くて死ぬかも!とか心配になる人も多いと思います。私もつい最近まで無理、と思っていました。実際マイナス18度とか15度とかの中を歩く経験もしましたが、不思議とカラッとして、寒いとは言っても重ね着をしていれば身体の芯まで冷えることはありません。私が泊まったホテルには屋上露天風呂があって、一日で一番冷え込む朝方に入ったらお風呂の脇にけっこう積雪してましたが、なんとも風情があってよかったですよ。せっかく寒い土地に行くなら、うんと寒い時期に行ったほうがその土地らしさを味わえるのも事実。また行きたいくらいです。
以下、写真をいくつかご覧ください:
一日目のランチは帯広「ふじもり」で地元に人気の「インデアンルーのカツカレー」。ルーに大きなお肉がドカドカ入っていて、四角く切ってあるとんかつもボリュームがあって美味しかった。
女満別町のメルヘンの丘。
網走市天登山展望台から屈斜路湖を望む。凍っているところと凍っていないところがあります。
展望台の中に流氷館があります。流氷が来てなかったので、展示を見て説明を受けたり「マイナス15度体験室」にも入れて良かったです。
二日目のランチは「入丸水産」。地味なカニご飯を選んだけど、カニ屋さんなのでほぐし身がとても美味しかったです。
オホーツク海にいちばん近い北浜駅。無人駅で吹きさらしで、体の芯まで冷えます。駅にある喫茶店にものすごく引かれたけど、ツアーなので残念ながら時間なし!
網走産の青いビール「流氷ドラフト」と名物の豚丼を最後に空港で食べました。