奈良から戻って間もなく、久々の友人からLINE。「美味しいウニ食べに行かない?」「行く行く!」「利尻島だけどね。」「…いいよ!」
JALの上級会員を目指して「アイランドホッピング(※注1)」をしたとき、離島の海の美しさや、隣り合った島々のそれぞれが個性的で、2つとして同じような島がないことに魅せられてしまった私。日本全国のいろんな島に行ってみたいなと思っていた矢先の、北海道の離島へのお誘い。迷わず乗っかりました。
一人旅なら、ホテルは寝るだけのことも多く、時にドミトリー(カプセルホテル形式)も使う私ですが、友達と一緒のときはホテルでゆっくりおしゃべりしたいし、バスや電車の待ち時間も惜しく感じられます。一生に一度しか行けない場所かも、という期待もあって、今回は思い切っていいホテルに泊まってごちそうを食べる「ごほうび旅」になりました。
【フライト】
行くと決めたのが直前なので、特典航空券の枠はもうありません。行きは羽田~新千歳~利尻の乗継割引チケット(29,860円)。途中は利尻~礼文~稚内とフェリーで移動して、帰りは稚内~羽田を株主優待(※注2)チケット(25,220円)で手配。おっと、片道のフライト代だけでこの間の奈良旅の全額を超えてる(笑)。
【天候不順!な1日目】
出発2日前にANAから「嵐でフライト飛ばないかも」という弱気なお知らせが。ひまな私はともかく、バリキャリの友人は日程をずらせません。土日月の予定を変更して、金曜のうちに千歳入りすることに。(フライト変更は無料)
金曜夜の千歳便は、飛ぶことは飛んだけど1時間半遅れて、着いたのは8時半。空港のフードコートでラーメンを食べよう!と思ってたのに閉店済で、悲しくもホテルへ直行。(コンビニでおにぎり買って食べた)
急遽予約したホテルは「ANAクラウンプラザ千歳」です。ここ、クラウンプラザの中でもかなり良いホテルだと思いますよ。以前「ステータスチャレンジ(※注3)」をしたおかげで、それほど泊ってないのにIHGホテルステータスがプラチナ。予想以上に素敵なホテルで、プラチナ会員かつANA SFCカードホルダー(※注4)向けの特別料金で、ツインのいいお部屋に素晴らしい朝食もつけてくれて、23800円で泊れました。
www.anacrowneplaza-chitose.jp
【千歳~利尻の2日目】
最初は登別の「ウポポイ」に行こうかと考えたけど、意外と遠い(直行列車がお休み中)ので、ホテルから徒歩で千歳水族館へ。大きくはないけどすごくよくデザインされた水族館です。近くの千歳川まで地下通路が続いてて、季節によっては鮭の川のぼりがそこから見られるんですって!
昼ごはんは昨夜のリベンジ、新千歳空港のフードコートでラーメン。利尻島行きのフライトは無事定刻に到着し、ホテルへ。今夜の宿は「アイランドインリシリ」です。
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夕食ナシのプランなので、友人の悲願のウニを探して街中の飲食店へ・・・しかし!お盆の時期は利尻の人は漁に出ないんですって。あちこちに電話してみたり、ホテルで自転車をレンタルして、二人でえっちらおっちら、ウニが食べられそうな魚屋を回っても・・・夕方近いので、すべて売り切れ!涙。
走り疲れて、途方にくれて二人で入ったとある飲食店で、ビール飲みながら巨大なホッケ(これもうまい)をパクついていたら、お店の人が「・・・内緒ですよ」と出してくれたのは!なんと!
小皿にたっぷりと、エゾムラサキウニじゃありませんか!東京からわざわざ来て、ウニを食べられずに帰るのは可哀想と思ってくださったんですね・・・。このときのウニの美味しかったこと、ありがたかったことといったら・・・。いや本当に利尻のウニは美味しいんですよ、ウニは昆布を食べるので、最高級利尻昆布を食べたウニは絶品なんです。
どうしてもウニのお代は受け取ってもらえず、内緒ということなのでお店の名前は出せませんが、利尻の人の温かさに触れて感動した夜だったのでした。
【利尻~礼文 3日目】
翌朝はホテルで朝食。バイキング形式で、ウニたっぷりの炊き込みご飯もウニ雑炊もウニオムレツも美味しい!
お盆でレンタカーも出払っていて、あまり観光はできなかったけど、ホテルの近くの「沓形灯台」のあたりを散歩してから、礼文へフェリーで向かいました。
礼文島のターミナルで出迎えてくれたのは、レブンアツモリソウのキャラクター「あつもん」。その日ウニ丼が食べられる店を書き出してくれていて便利!
礼文島では今、とってもお得なキャンペーン中。
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事前に登録してフェリーで来島し、3泊以上or1泊+体験プログラムに参加すると、帰りのフェリーが無料になるんです!私たちは1泊するので、午後の観光バスに申し込みました。
午前中に着いたのに、港から徒歩5分のホテルから丁寧なお迎え。他のホテルは満室だったので、かなり良いホテルに泊まります。
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ここほんと良いホテルでしたよ!ロビーのラウンジでウェルカムドリンクのあとは、荷物を預けてランチに出かけます。「海鮮処かふか」に入り、ウニも食べたいけどボタンエビもイクラも食べたい私たちは握り寿司を注文。ビールも合わせて一人2550円で堪能しました。
午後はフェリーターミナルから出発する観光バス。サハリンに一番近いスコトン岬は、森林限界より北なので丈の低い緑の草に覆われて、なんとも穏やかで美しい。アイルランドやニュージーランドのような風景で、「これ本当に国内?」。とにかく水が澄んでいて、港でちょっと覗き込むとウニが漂ってるのが見えるんですよ。南の離島もいいけど、北の離島も最高です。
期待以上のツアーから戻ると、ホテルで夜ご飯です。これが!すごかったの!
素材がばつぐんに良いうえ、丁寧に仕込んだお料理の数々。外で食べなくて良かった。。。
【礼文~稚内 4日目】
朝は6:30から宿のツアーで「桃岩」まで行って、高山植物ウォッチ。ここまで緯度が高いと低い山でも高山植物が咲き乱れていて、お散歩気分で見に行けるのです。ガイドさんのお話が面白くて、夢中になって聞いてしまいました。
朝食も、ウニたっぷりの茶碗蒸し。最高でしたよ~。この宿代は二人で57200円。張り込みました!(お盆なので、いいお値段。ほかの季節の平日ならずっと安いと思うけど、この宿は冬は閉館してるらしいので注意!)
ホテルを出て、港で「ウェルカム&バックキャンペーン」の登録を済ませて窓口へ。行きは1030円払ったけど、帰りのフェリーは3070円が無料になりました。お得!
写真は撮れなかったんだけど、礼文島を出るフェリーのお見送りのすごさは有名らしい。現地の人たちが、旗を振って大声で歌って、全力で送ってくれるんですよ。一切、手抜きなし。ちょっとウルっとくるくらい一生懸命で、ああまた絶対いつか来ようと思ったのでした。
稚内に着いたら、午後のフライトで羽田に戻るので、観光バスに乗る時間はないし、レンタカーも確保できなかった・・・こうなったら、観光タクシーに乗っちゃえ!・・・一人では絶対乗ることのない観光タクシー。二人で割るから、たまにはこんな贅沢も。で、これが乗って良かった!(19000円)
2時間くらいの限られた時間のなかで、宗谷岬まで行ってサハリンをかすかに眺めたり、目が覚めるように真っ白な、ホタテの殻で舗装した「白い道」を通ってくれたり。
「タクシー運転手さん、一番うまい店に連れてって!」って本当に言ったのは私じゃなくて友達のほうです(※注4)。行った先は「食堂 最北端」(ネーミング最高)、食べたのは「ほたてラーメン」。雨で冷えた体があったまりました。
【お金のはなし】
今回の旅のコストは、飛行機代55080円の他に、片道のフェリー、タクシー、水族館や観光バス、ホテルやお食事で一人62137円、合計117217円。そのほかにお土産代が少々(ご覧の通り、一生分くらい昆布買った)。国内旅行でこんなにお金を使ったのは初めてだわ。
今回ご一緒した友達から、「いつも旅行してるけど、よくそんなにお金があるなぁって思ってた」と言われたので、思い切ってコストを公開しながら旅行記を書いてみようと思いました。今回は「ごほうび旅」なので国内旅行では史上最高額だけど、一人だったら、たとえば礼文なら、コーヒーを飲んだカフェに併設してるドミトリーに泊まったと思う・・・。(素敵なカフェでしたよ、こんな店)
昔からやりくりするのが趣味で、会社を辞めて急にお金が入ってこなくなってからも、金銭感覚を1ケタ戻して、美味しいものを食べて楽しく暮らしてます。去年の今頃は青春18きっぷであちこち行ってたな。だから、お金を心配して旅に出ないのはもったいない。これからは、お得な旅の情報も書いていこうと思うので、よかったら見てみてくださいね。
(愛猫のご機嫌もアレだし、次の旅行はだいぶ先になりそうだな・・・)
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※注1:アイランドホッピング=鹿児島と沖縄の離島をプロペラ機で1日何本も乗り継いで、年間50フライトというJALの上級会員の条件(のひとつ)を満たすことを目指すツアーがあったんです。今は自分で日程を組むフリーツアーになったらしい。
※注2:ANAの株主優待券 これがあれば直前でも、通常料金の半額くらいで航空券が買えます。早割チケットが買えないときや、予定変更しそうなときに便利。2022年8月現在、金券ショップで1枚1000円台で買えます。
※注3:ステータスチャレンジ ホテルグループのどれかで上級会員になっている人向けに「同じステータスをうちでもあげますよ!」というキャンペーンをやっていることがあります。上級ステータスのうまみを一時的に無料で味わってもらって「いいなぁ、これからもずっとこのホテルを使おう」となるのが目的。旅の情報仲間から聞いて申し込んだ記憶はあるけど、他のホテルグループでも平会員だったはずの私がなぜ上げてもらえたのか、もはやよくわからない・・・
※注4:ANA SFCカードホルダー ANAの上級会員のうち「プラチナ」以上に一度でもなると、Super Flyers Cardという名のクレジットカードを作ることができて、年会費を払い続けるかぎり永続的に上級会員でいられます。こんなサービスやってるのANAとJALだけという噂。フルタイムで働いてたときに1年だけがんばって乗りまくってこのカードを作れば、マイルの積算率が良くなるし、ラウンジが使えたりしてとてもお得。
※注5:「タクシー運転手さん、一番うまい店に連れてって!」という番組をテレビ東京で放送してます。なかなか好評らしい。